Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
いなかがえり
林芙美子随筆集
林 芙美子
Lee 林芙美子随筆集 (いなかがえり) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 58.157 caracteres · 118 pantallas
腰をかける椅子なので、寒くなると、私は椅子の上に何時か坐って書いている。書いていて一番厭なのは、あふれるような気持ちでありながら、字引を引いて一字の上に何時までも停滞していることが、一番なさけない。私の字引は、学生自習辞典と云うので、これは、私が四国の高松をうろうろしていた時に七拾五銭で買ったもの、もう、ぼろぼろになってしまっている。何度字引を買っても、結局これが楽なので、字が足りないけれどこれを使っている。本当に、考えて見れば田舎の女学生みたいな生活だけれども、こうして、私の生活を何か書けと云われると、私は、ぱっとした暮らしでもない自分のこの頃に、何とない、おかしなものを感じ始めているのだ。
雨。
今日もまた雨なり。膝小僧を出して『彼女の控帳』をとうとう書きあげる。二十七枚『新潮』へ送る。駄菓子を拾銭買って来て一人でたべた。小かぶと瓢箪瓜を漬けてみる。二、三日したらうまいだろう。母より手紙、頭が痛い。――十二日
雨。
へとへとだ。くだらなく徹夜して読書。――財産三拾七銭はかなや。夜、紫なる寅の尾の花拾銭、シオン五銭買って来る。雨に濡れて犬と歩む。