Clásicos japoneses con furigana
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しょくぶついちにちいちだい
植物一日一題
牧野 富太郎
Lee 植物一日一題 (しょくぶついちにちいちだい) de 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 160.011 caracteres · 312 pantallas
花がすむとその筒をなせる萼の方は凋むが下の花托の方は生き残り、この残った花托が日を経て次第に大きさを増すのだが、また同時に段々とその外部が肉ぼったくなり、初めは緑色なのがついには熟して赤色多汁となり食用に供せられる。しかしその内壁は硬変して緊密にその内部の果実を包擁している。グミの実を食うとき、核(すなわちサネ)の如く残される部が右花托の硬変部でそれは種子の皮部であるかと疑われる。そして果実も種子も共に右花托硬変部の内部に閉在している。ゆえにグミの実は花托と果実と種子とより成っているのである。
右の多汁甘味の熟実は、これを鳥類の御馳走に供して食って貰い、前日花粉を媒介し実の生るようにしてくれた恩返しを今実行しているのである。すなわち実さえ出来ればグミ家の我が子孫が継げるので、その生存にとってはこの実の出来るのはじつに重大事件である。
その甘い実を食って御馳走にあずかった鳥は、その花托壁に包まれた果実種子を糞と共にヒリ出して地に落し、そこにグミの仔苗が生えるのである。私の庭にナツグミとアキグミとの二つが偶然に生えたが、これは全く鳥のお蔭である。今にその樹が生長して実が生りだすと鳥君に対して有難うと御礼を言上せねばならないことになる。