Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lee 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 178.724 caracteres · 355 pantallas

Aozora Bunko

「君の気持はよくわかるよ。わしは十分同情もしているんだ。しかし、事情が事情だし、こうなった以上は、さっぱりあきらめる方が賢明だよ。どうだい、授業が終ったら帰りにわしのうちに遊びに来ないか。煎餅でもかじりながら、ゆっくり話してみたいことがあるんだが。」

次郎は、返事をする代りに、穴のあくほど少佐の顔を見つめた。少佐はそれをどうとったのか、頬杖をついたまま、両手でしきりにカイゼルひげをひねりながら、眼をほそめて笑った。

次郎は、しかし、いつまでたっても返事をしない。

「実はね――」

と、少佐は、いかにもうしろをはばかるように、一層声をひそめ、

「このごろわしあてにちょいちょい投書が来るんだが、それが大てい君に関係したことばかりなんだ。その中には君が女に関係があるようなことを書いたのもある。まさか君にそんなことはあるまいと思うが、とにかく面白くないことだ。一応君の弁明もきいておきたいと思っている。むろん、わしあての投書は、それを学校の問題にしようとしまいと、わしの勝手だから、まだどの先生にも話してないんだ。どうだい、そんなこともあるし、よかったらやって来ないか。