Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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えどまえのつり

江戸前の釣り

三遊亭 金馬

Lee 江戸前の釣り (えどまえのつり) de 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 106.910 caracteres · 214 pantallas

Aozora Bunko

河岸に舟が着くと、船頭の女房二、三人が、焙烙で胡麻をいっている。何のわけかと聞くと、この胡麻がはねると亭主たちが無事に生きて帰れる、もしも胡麻のはねるのが少ないと凶事がある、という迷信であった。

女子供は舟に乗ると酔う。舟酔いは、灯台でも堤防でも陸にあがるとすぐになおる。

舟に乗る前に梅干しをヘソにあてて乗れという。鎮静剤を飲めば酔わないものだが、女は男、男は女によろめくと酔わないという迷信もある。こんなことを書いて、あとで、金馬がいっていたからと酔ったふりをする人が出ても困る。

雨女に風男、なんていうのもある。

ぼくの女房はたまにしか外出しないが、表へ出ると必ず雨に降られて帰ってくる。自分でも心得ていて、途中で雨に降られると、

「ほーら、私が出ると降るでしょう」

と、得意になって帰ってくる。

ぼくはまた、釣り師仲間では「お天気師」といわれている。あまりよいアダ名ではないが、秋口から冬にかけてハゼ釣りの乗合舟へ行くときには、朝起きて西を見る。西が曇っていれば、その日は風が出ない。天気は西からくずれると、昔から釣り師仲間にいいならされている。西の明るいときは、「裾をはしょっている」