Clásicos japoneses con furigana
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えどまえのつり
江戸前の釣り
三遊亭 金馬
Lee 江戸前の釣り (えどまえのつり) de 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 106.910 caracteres · 214 pantallas
指より細いワカサギ〈一月〉
指より細いワカサギ〈一月〉
毎年一月七日ごろになると、富士の山中湖、伊香保の榛名湖から、「氷結しました。早くおいでください」と、督促状がくる。
ところが、われわれはなし家は、正月が一年中の書き入れどきで、お客様からいただいた木戸銭を税務署へ素通りさせるのに、目の色を変えて騒いでいる。
初席の十日間は、生つばを飲み込んでがまんする。十日過ぎて中席は、誰にはばかることもなく、待ちに待ったワカサギとのあいびきが始まる。
山中湖は、新宿を朝の汽車に乗り、大月乗り換えで吉田へ出て、それから雪道をバス。今では平野村までバスが行っている。旭日ヶ丘から宿へ行かずに、氷の上を釣り場まで歩く。長グツか、駒ゲタに爪皮のついたのが暖かで一番よい。ゲタはすべるので、裏にサイダーかビールの王冠を前と後ろへ四個、釘で裏返しに打ちつけ、クツにはカンジキをつける。そして、氷の上は小股で歩くことだ。
笑ってるやつがすべって大笑い
野天の釣りも楽しみだが、風の強いときは交番のバラックのようなボックスを貸してくれる。戦争前までは、榛名湖に自家用のボックスをぼくは持っていた。中に米俵を敷いて、銅壺カンを半分に切って針金の取っ手をつけた火入れを左に置き、ボックスの戸をしめて釣っていると、氷の上とは思えないくらい暖かなものだ。