Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lee 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 307.889 caracteres · 618 pantallas
「はい、この縄ばりをしてあるのが、それであります」
「ふん、ずいぶん、ひどくなったものだね。もとの形が、さっぱりわからないくらいだ」
「そうであります。なにしろ、崖の高さは七、八十メートルもありますので、あれからおっこちたのでは、とてもたまりません。その上、車体はごろごろ転がりながら、すぐ発火いたしました」
「転がるところを見ていたのかね」
「はい、私は、崖の上から、それを見ていたのであります」
「そうか。乗っていた者の死骸が、見当らないという話だね」
「はい。死骸はおろか、骨一本見当らないのです。よく焼けてしまったものですなあ」
「……」
課長は、それに答えないで、懐中電灯をつけて、あたりを照らした。焼けくずれた自動車のエンジンが、地面をはっているような形をしている。そこから二、三メートル先は、小川であった。
「ふうん、これは、どうも腑に落ちないことだらけだ」
「どこが、腑におちないというのですか」
闇の中から、ぬっと顔を出したのは、佐々刑事であった。彼は、大江山課長が、何か言出すのを待っていたようであった。
「おお、佐々か」
と、課長は、後を振返り、
「どうも腑におちないことがあるんだ。