Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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かわ

牛をつないだ椿の木

新美 南吉

Lee 牛をつないだ椿の木 (かわ) de Niimi Nankichi (新美 南吉) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.

N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 75.647 caracteres · 155 pantallas

Aozora Bunko

休けい時間がきたとき久助君は、森医院の徳一君にきいた。

「あれ、だれでェ」

南のまどぎわの色の白い少年は、まだ友だちができないのか、ひとりで鉛筆をけずっていた。

「あれかァ」

と、徳一君はこたえていった。「あれは、太郎左衛門て名だよ。横浜からきたァだげな」

「太郎左衛門?」

久助君はわらいだした。「年よりみたいだな」

徳一君の話によると、その転入生のほんとうの名は太郎左衛門というんだが、それではあまり年よりじみていて、太郎左衛門がかわいそうだから、子どものうちは太郎と家でもよんでいるので、子どもなかまでもそうよぶようにさせてくれと、一昨日、太郎左衛門をつれてはじめて学校へきたおかあさんが、先生にたのんでいったのだそうである。それを聞いて久助君は、なるほど、おとなはうまいことを考えるものだなと思った。

こんなぐあいに太郎左衛門は、久助君の世界にはいってきた。

二

岩滑の学校はいなかの学校だから、なんといっても、都会ふうの少年はみんなの目をひくのである。久助君も最初から、なんとなく太郎左衛門に心をひかれたのだが、よい機会がないので近づけなかった。