Clásicos japoneses con furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Lee 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) de 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 54.018 caracteres · 109 pantallas
その中湯が沸騰て来たから例の通り氷のように冷た飯へ白湯を注けて沢庵をバリバリ、待ち兼た風に食い初めた。
布団の中でお源が啜泣する声が聞えたが磯には香物を噛む音と飯を流し込む音と、美味いので夢中になっているのとで聞えなかった、そして飯を食い終ったころには啜泣の声も止んだのである。
磯が火鉢の縁を忽々叩き初めるや布団がむくむく動いていたが、やがてお源が半分布団に巻纏って其処へ坐った。前が開て膝頭が少し出ていても合そうとも仕ない、見ると逆上せて顔を赤くして眼は涙に潤み、頻りに啜泣を為ている。
「どうしたと云うのだ、え?」と磯は問うたが、この男の持前として驚いて狼狽えた様子は少しも見えない。
「磯さん私は最早つくづく厭になった」と言い出してお源は涙声になり
「お前さんと同棲になってから三年になるが、その間真実に食うや食わずで今日はと思った日は一日だって有りやしないよ。私だって何も楽を仕様とは思わんけれど、これじゃ余りだと思うわ。お前さんこれじゃ乞食も同然じゃ無いか。お前さんそうは思わないの?」
磯は黙っている。
「これじゃ唯だ食って生きてるだけじゃないか。饑死する者は世間に滅多にありや仕ないから、食って生きてるだけなら誰だってするよ。