Clásicos japoneses con furigana
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まきのとみたろうじじょでん
牧野富太郎自叙伝
牧野 富太郎
Lee 牧野富太郎自叙伝 (まきのとみたろうじじょでん) de 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 94.045 caracteres · 185 pantallas
もう一度大地震に逢いたい
仕方がないから、この良策は後の世の太っ腹な人に譲るとしよう。
もう一度大地震に逢いたい
次の希望、これは甚だ物騒な話であるが、私はもう一度彼の大正十二年九月一日にあったようなこの前の大地震に出逢って見たいと祈っている。
この地震の時は私は東京渋谷のわが家にいて、その揺っている間は八畳座敷の中央で(この日は暑かったので猿股一つの裸になって植物の標品を覧ていた)どんな具合に揺れるか知らんとそれを味わいつつ坐っていて、ただその仕舞際にチョット庭に出たら地震がすんだのでどうも呆気ない気がした。その震い方を味わいつつあった時、家のギシギシ動く騒がしさに気を取られそれを見ていたので、体に感じた肝腎要めの揺れ方がどうも今はっきり記憶していない。何をいえ地が四五寸もの間左右に急激に揺れたからその揺れ方を確かと覚えていなければならん筈だのに、それを左程覚えていないのがとても残念でたまらない。
それ故もう一度アンナ地震に逢ってその揺れ加減を体験して見たいと思っているが、これは事によるとわが一生のうちにまた出逢わないとも限らないから、そう失望したもんでもあるまい。今頃は相模洋の海底でポツポツその用意に取り掛っているのであろう。