Clásicos japoneses con furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lee 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 32.638 caracteres · 65 pantallas
ああ、なんたる変り方でしょう※(感嘆符疑問符、1-8-78) 父はいつの間にか、聖職を捨ててしまって、聖器類を売払った金を資本に、亡命人達の血と膏を絞っているのです。そして、無論私達に対する態度も、昔の父ではございませんでした。」
「あり得ることです。」法水は重たげに頷いた。「革命の衝撃ですよ。大戦後の性格の激変で、それが因で起った悲劇は、かなりな数に上っていると云う話ですからね。で、その後は?」
「それから父は、過去った日の栄光を、真黒に汚れた爪で剥ぎって行きました。なかにも、わずかな金に眼が眩んだばかりに、ニコライ・ニコラエウィッチ大公のもとで例の『ジィノヴィェフの書翰』を偽造したぐらいですから。ですから、同志と不和を起して日本に渡った後も、やはり窮迫した人達を絞った金で、ここの堂守の株を買ったのでございます。サア、怨恨の心当りって※(感嘆符疑問符、1-8-78) そう云った日には、東京中の白露人全部が嫌疑者にならなくてはなりませんわ。あの貪欲と高い利息とでは、いくら勘忍強い神様でもお憎しみにならずにはいられないでしょう。ですから、現在の父を見て昔の高い感情を考えると、私にはどうしても、それが同じ人間だとは思われないのです。