Clásicos japoneses con furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lee 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 32.638 caracteres · 65 pantallas
二
してみると、姉妹には別条ありません。ヤレヤレ、飛んだ人騒がせだったぞ。いや、たぶん鐘声などにも、案外下らない原因があるのかもしれませんよ。」
「それにしても、起きているくせに、さっきはどうして応えなかったのだろう。」検事は腑に落ちぬらしく呟いたが、ルキーンはなぜか急に当惑気な表情を泛べて、答えなかった。
鐘楼はまったくの闇だった。上方から凍えた外気が、重たい霧のように降り下って来る。二人の前方遙か向うには、円形の赭い光の中に絶えず板壁の羽目が現われて、法水の持つ懐中電燈が目まぐるしい旋回を続けていた。それがようやく一点に集注されると、ルキーンはアッと叫んでドドドッと走り寄った。半ば開かれた扉の間に、長身痩躯の白髪老人が前跼みに俯伏して、頤を流血の中に埋めている。
「ああ、ラザレフ※(感嘆符二つ、1-8-75)」ルキーンはガクッと両膝を折って、胸に十字を切った。「フリスチァン・イサゴヴィッチ・ラザレフが……」
二
「絶命しているのかい?」検事が片膝をつくと、法水は屍体の左手をトンと落して、
「ウン、咽喉をやられたんだ。兇器が屍体付近にないのだから、明白な他殺だよ。