Clásicos japoneses con furigana
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そうもくちゅうぎょ
艸木虫魚
薄田 泣菫
Lee 艸木虫魚 (そうもくちゅうぎょ) de 薄田 泣菫 (すすきだきゅうきん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 114.254 caracteres · 226 pantallas
茶の花
1
」
博士はそれを聞いて苦笑するより外に仕方がなかった。
茶の花
1
茶の花が白く咲いた。
茶は華美好きの多い草木のなかにあって、ひとり隠遁の志の深い出世間者である。裏庭の塀際か、垣根つづきに植えられて、自分の天地といっては、僅に方丈の空間に過ぎないことが多いが、唯いたずらに幹を伸し、枝を拡げるのは、自分の性分に合わないことを知っているこの灌木は、いかにも隠遁者らしい恰好で、まるまると背を円めて地べたにかいつくばっている。春から夏へかけて、多くの草木が太陽の「青春」と「情熱」とに飽酔しようとして、てんでに大きな、底の深い花の盃を高く持ち上げている頃には、彼は心静かに日向ぼっこをして、微笑を続けているばかしだ。そしてその騒々しい草木が、花を閉じ、葉を振い落してしまうと、この謙遜な隠遁者はやっと自分の番が来たように、厚ぼったい葉の蔭から小さな盃を持ち出して来る。それは白磁作りの古風なもので、彼はそれでもって初冬の太陽から水の滴りのような「孤寒」と「静思」とをそっと汲み取るのである。
渡鳥は毎日のように寒空を横切って、思い思いの方角へ飛び往くのが見られるが、みんな自分の旅にかまけていて、誰ひとり途の通りがかりに空地に下りて来て、この隠遁者を見舞おうとはしない。