Clásicos japoneses con furigana
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はなとひとのはなし
花と人の話
小川 未明
Lee 花と人の話 (はなとひとのはなし) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.
N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 3600 caracteres · 8 pantallas
花は、あの花屋の店先を、どんなに恋しく思ったでしょう。
下宿屋の女中は、花などには無関心でした。すこしの考えもなくそうじなどをしましたから、赤いアネモネの花は、頭からほこりを浴びさせられました。
大学生は、はじめの二、三日は、花に気をとられながら、ながめたり、水をくれたりしましたが、その後は、忘れてしまったように、水もくれませんでしたから、土は湿り気がなくなって、花は枯れかかったのです。
ある朝、学生は、起きて、ふと花をながめました。
「元気がなくなったな。」と、学生は、独り言をしました。
ちょうどすこし前に、女中が朝飯のお湯を持ってきたののです。
学生は、乱暴にも、まだ冷えきらない、暖かなお湯を花にかけながら、
「だいじょうぶ枯れはしまい。水を取りにゆくのもめんどうだ。」
学生は、こういいました。
しかし、花はそのために、葉がしおれてしまいました。そして、じきに枯れてしまったのです。
甲の身の上、乙の身の上を思って、最後に残った丙のアネモネは、しばらくさびしい日を送っていました。
ある日、十二、三になった男の子が、二人連れでやってきました。
「これはなんという花だい。