Clásicos japoneses con furigana
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はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lee 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 410.131 caracteres · 824 pantallas
光三は、別のことを考えていた。
(妹と勝則さんとのことを、玉井の旦那は、知っとるのじゃろか? 知ったら、どんな顔をするか知らん?)
そんな気持で、玉井金五郎の真面目くさった顔を見ると、親というものが、妙に、間が抜けて見えて、吹きだしたい衝動をおさえかねた。
翌日も、鬱陶しい雨模様であった。
マンは、早く起きて、学校に行く子供たちのために、朝食の準備をする。弁当を詰めてやる。長年変らぬ毎朝の習慣だ。一人、若い女中がいるけれども、子供たちのことだけは、自分でやった。また、ババンもいるので、子供たちの世話は、よく行きとどく。一番下の千博が十二歳であるから、もう、そんなに手を煩わす子供はいない。
マンは十人の子供を産んだ。
「勝則が出来るまでは、お前は石女かと思うちょったが、出口がついたと見えるのう」
金五郎から、そういって笑われたように、ほとんど年子のように、次々に産んだ。長男の勝則と、末子の千博とは、十三しか年齢がちがわない。
男、女、男、女、女、女、女、女、女、男――の順である。しかし、四番目の一枝を三つのとき、六番目の国子を十四にもなってから、病気で失った。