Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 152.696 caracteres · 310 pantallas

Aozora Bunko

「下女はお越一人きりでさ。お勝手元にばかり居たわけじゃないから、曲者は御用聞か何かの振りをしてお勝手を覗き、仕掛けた味噌汁の鍋へ石見銀山を投り込んで逃げ出すのはわけもない事じゃありませんか」

「真物の御用聞に逢ったら? 曲者はどうなるだろう」

「逢わなかったら? どうです、親分」

この男の悪魔的な空想は、どこまで発展するかわかりません。

「ところが、この戸棚の上の石見銀山が無くなっているんだ。外から女が入って、踏台をして石見銀山を取って、それを鍋へ投り込んで逃げ出したというのか」

平次は弁護側に廻ったような形勢です。

「なアに、お越が置き場所を忘れたんですよ。大体あの女は忙しすぎるんです、――曲者は別に石見銀山を外から持って来たとしたら、辻褄は立派に合うでしょう、親分」

「…………」

平次はその上相手にはなりませんでした。顎をしゃくって、吉三郎を去らせたまま、踏台に腰をかけていつまでも考えております。

「いやな野郎じゃありませんか、親分」

ガラッ八は後ろから平次をのぞきました。

「誰が?」

「あの弟野郎ですよ、――嫂を殺したのは、ひょっとしたら、あの野郎じゃありませんか」