Clásicos japoneses con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lee 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 144.562 caracteres · 291 pantallas
三
三
翌る日用人の村川菊内、神田の平次を訪ねました。
「ざっとこう言うわけだ。公儀へは遠乗りの途中暴れ馬が殿を乗せたまま雑木林に飛込み、木の枝で眼を突かれた――と届出ているが、町人の玩ぶ楊弓の矢で眼を一つ潰されては、何としても諦められない。意趣か、悪戯か知らぬが、入費はいかほど嵩もうと苦しゅうない。是が非でも曲者を探し出し、主君の手で成敗したいという仰せだ。かようなことは素人に手の付けようなく、江戸一番の御用聞と聞いて参ったわけだ。何と引受けてはくれまいか、平次殿」
折入っての頼みです。四十そこそこ、まだ用人摺れのする年ではありませんが、主人大村兵庫の脂切ったのと違って、ひどく気の弱そうな菊内は、御用聞風情の前に揉手をしているのでした。
「御気の毒様ですが、私の手におえそうもございません。そればかしは御勘弁を願います、村川様」
平次は日頃になく尻込みをしております。
「それはまた、どういうわけだ」
「第一、御武家方の紛糾は畠違いでございます」
「それも承知だが、役目の表でする仕事ではない。公儀筋へ聞えてはこっちも迷惑、内々で探って貰えばよいのだが――」
「…………」