Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
くにさだえがく
鏡花短篇集 川村二郎編
泉 鏡花
Lee 鏡花短篇集 川村二郎編 (くにさだえがく) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 19.644 caracteres · 40 pantallas
「お忙しいかね。」と織次は構わず、更紗の座蒲団を引寄せた。
「ははは、勝手に道楽で忙しいんでしてな、つい暇でもございまするしね、怠け仕事に板前で庖丁の腕前を見せていた所でしてねえ。ええ、織さん、この二、三日は浜で鰯がとれますよ。」と縁へはみ出るくらい端近に坐ると一緒に、其処にあった塵を拾って、ト首を捻って、土間に棄てた、その手をぐいと掴んで、指を揉み、
「何時、当地へ。」
「二、三日前さ。」
「雑と十四、五年になりますな。」
「早いものだね。」
「早いにも、織さん、私なんざもう御覧の通り爺になりましたよ。これじゃ途中で擦違ったぐらいでは、ちょっとお分りになりますまい。」
「否、些とも変らないね、相かわらず意気な人さ。」
「これはしたり!」
と天井抜けに、突出す腕で額を叩いて、
「はっ、恐入ったね。東京仕込のお世辞は強い。人、可加減に願いますぜ。」
と前垂を横に刎ねて、肱を突張り、ぴたりと膝に手を支いて向直る。
「何、串戯なものか。」と言う時、織次は巻莨を火鉢にさして俯向いて莞爾した。面色は凛としながら優しかった。
「粗末なお茶でございます、直ぐに、あの、入かえますけれど、お一ツ。