Clásicos japoneses con furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Lee 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 160.888 caracteres · 317 pantallas
残酷な挿話
私は笑いをかみころしてまた訊いた。
「そんなこと云えるもんですかよ」と栄子はふきげんに答えた、「こっちは本当に毒をのんだことになってたし、医者の手当まで受けてるんですもの、嘘だったなんて云えば詐欺罪にされるかもしれないじゃないの、現に岸がんのやつは駐在所から分署へ、そして本署までまわされて、何十日かぶたばこへ入れられたうえ、幾らとか罰金を払わされたっていう話よ、人を騙したばちね、いいきみだわ」
酒がすっかりなくなると、栄子はさばさばしたようすで、鼻唄をうたいながら帰っていった。
残酷な挿話
堀の南の洋食屋「四丁目」で、東浦バス会社の会計主任が、三人の運転手にビールを奢りながら話していた。彼は三十二歳くらいで、名は杉田春といい、周囲の人たちに「春さん」と呼ばれ、誠実さと頭のよさとでたいそう敬愛されていた。細おもてで色が(土地の者にしては)白く、濃い眉毛にもいやみはないし、まっ白で丈夫そうな歯を見せて、笑いながら話す口ぶりは静かで考え深く、自分で納得のいかないことでもすぐには反対しない。よく検討し慥かめてみたあとで「どうも月にゃ兎は棲んでねえようだな」