Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Lee 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 160.888 caracteres · 317 pantallas

Aozora Bunko

お兼は子を産まないためか、肌の艶もよく、浮気性の女に共通の嬌めかしさ、誘惑的な声と身ぶり、言葉よりずっと明確に意志を伝える眼つき、などをもっていた。それは洗練されたものではなく、生れつき身についたものであるし、実際にはこの土地ではそんな武器を使う必要は少しもなかった。

――お兼あまにどれだけ男がいるか、本当に知っているのは亭主のしっつぁんだけだ。

土地の人たちはそう云っていた。真偽のほどはわからないが、お兼と寝た男は、きまってしっつぁんの訪問を受ける。べつに文句をつけに来るのではない、相手の男を呼び出すと、ぐあい悪そうにもじもじして、「一杯飲ましてくれねえかね」と云う。相手が幾らか出せば貰うし、ないよと云えば温和しく帰るだけであった。

助なあこの恋は、一と月ばかり続いただけで、無慚にうち砕かれた。或る夜、芳野の漉き小屋の中で、彼は怒りのためにふるえながらお兼をなじった。彼はお兼がほかの男たちとも寝る、ということを聞いたのである。

「そんなこといいじゃないの」と云ってお兼は助なあこを抱きよせようとした、「あたしが本当に好きなのはあんた一人だもの、浮世はままならないもんなのよ」