Clásicos japoneses con furigana
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Lee 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 160.888 caracteres · 317 pantallas
と秋山が云った、「まるでごったくやじゃないか」
私が蒸気河岸にいたじぶん、秋山は二度ばかり来たことがあり、「天鉄」でめしも喰べたので、変化の差がはっきりわかったのであろう。私も興ざめた気持になり、手早くめしを片づけて外へ出た。そして蒸気河岸へ戻る途中、おたまの親たちに会ったのだ。
道からちょっとはいった、十坪ばかりの空地で、老夫妻が籠を作っていた。それは貝を掘るためのもので、籠は約一メートル四方、一方に砂へ打ち込むための鉄の歯があり、四メートルほどの杉の若木の棹がついていた。夫妻はどちらも白髪になっていて、着ぶくれた躯の背をまるくし、陽溜りでせっせと割り竹を捌いていた。
――おたまの母親だ。
父親のほうははっきりした印象はないが、母親のほうはすぐにそれとわかった。その人とは親しかったし、いろいろと世話にもなった。男の独りぐらしは不衛生なことが多いと云って、三日に一度は掃除に来てくれたし、野菜を喰べなければ躯に悪いからと、漬物をかかさず届けてくれたりした。それにおたま、――船宿「千本」の長とともに、そのこまっちゃくれのおたまも、土地のニュースをいろいろと報告しに来たものである。