Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
いずこへ
風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
Lee 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇 (いずこへ) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 119.879 caracteres · 242 pantallas
。宿六の愛読者ではなくなったから、作中人物を疑り蔑むことによって、現実の宿六をも蔑み、その犯しがたい品位まで嘘っパチいい加減のまやかし物だというように見る目が曲ってしまったのである。
庄吉はもう四十になった。彼は女房を信じ愛しまかせきっていた。気の毒な彼はその作品の根柢が現実の根から遊離し冷厳なる鬼の目を封じ去り締めだすことに馴れるにつれて、彼は然しあべこべに彼の現実の表面だけを彼の夢幻の作品に似せて行き、夢と現実が分かち難くなってきた。
彼は雑誌社で稿料を貰う。借金とりにせめられ、子供の月謝や弁当代に事欠き、女房は彼の帰宅を待ちわびている。その借金や子供の学費が気にかかることに於て彼は決して女房以下ではないのだけれども、友だちに会う、懐中の原稿料は無事女房に渡してやりたいけれども、先刻も話した通りこのお金には脚があって慌てて走って行きたがっているのだから、せつない。まア一杯だけと思う、よく酔える、二杯、三杯、十杯、さア、景気よく騒ごう、あれも呼べ、これも呼べ、八方に電話をかける、後輩どもをよびあつめ、大威張り、陸上競技の投げ槍などを買いもとめてバルヂンという彼の作中人物の愛吟を高らかに誦しつつアテナイの市民、アテナイの選手を気どって我が家に帰る。