Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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いずこへ

風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇

坂口 安吾

Lee 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇 (いずこへ) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 119.879 caracteres · 242 pantallas

Aozora Bunko

万事やり方がそうで、その心情は純粋ではなかったと思う。本当の素直さがなかったのだと私は思う。その子供のそしてそういう気質をうけている私であるゆえ分るのだ。私の父は酒間に豪快で、酔態淋漓、然し人前で女に狎れなかったそうであるから私より大いに立派で、私はその点だらしがなくて全く面目ないのだが、私は然し酒間に豪放磊落だったという父を妙に好まない。

私は父の伝記の中で、父の言葉に一つ感心したところがあって、それは取引所の理事長の父がその立場から人に言いきかせたという言葉で、モメゴトの和解に立ったら徹夜してでも一気に和解させ、和解させたらその場で調印させよ、さもないと、一夜のうちに両方の考えがぐらつき又元へ逆戻りするものだ、と言いきかせていたそうだ。私は尾崎士郎と竹村書房のモメゴトの時、私が間に立って和解させたが、その場で調印を怠ったために翌日尾崎士郎から速達がきて逆戻りをし、親父の言葉が至言であるのを痛感したことがあった。そして私は又しても親父の同じ道を跡を追っている私を見出して、非常に不愉快な思いがしたものであった。

父の伝記の中で、私の父が十八歳で新潟取引所の理事の時、十九歳で新潟新聞の主筆であった尾崎咢堂が父のことを語っている話があり、私の父は咢堂の知る新潟人のうち酔っ払って女に狎れない唯一の人間だったそう