Clásicos japoneses con furigana
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Lee 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 130.271 caracteres · 263 pantallas
この時、がさがさと雪を踏む跫音が聞えて、何者か此の門口へ走り寄ったらしい。若や重太郎か、但しは追手の者かと、お葉は眼を据えて透し視る間に、人か猿か判らぬような者が雪を蹴ってちょこちょこと飛び込んで来た。加之も其れは二人であった。と思うと、後から又一人入って来た。後の一人は色の白い女を抱えているらしい。
「おや、何だろう。」
お葉も不思議に思った。暗い隅の方へ身を退いて、霎時其の様子を窺っていると、新しく入って来た三人は一種奇怪な声を出してキキと笑った。其声は確に記憶がある。曩の日彼の虎ヶ窟で聞いた山の叫び声であった。※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)は此の雪の夜に、何処からか若い女を攫って来たのであろう。お葉は愈よ驚き怪んで、猶も窃かに其の成行を窺っていた。
家の中は何分にも暗いので、お葉は女の顔を能く見ることが能なかったが、若し其顔を知ったらば彼女は更に驚いたに相違ない。今や※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)に攫われて来た若い女は、彼の吉岡の冬子であった。※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)は何故に冬子を奪い出して来たのであろう。