Clásicos japoneses con furigana
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ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Lee 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 130.271 caracteres · 263 pantallas
市郎の父は之を憂いて、倅には充分に医術を修業させ、将来は郷里で医師を開業させる心組であった。市郎も固より其覚悟であったので、帰郷の後、半年ばかりは富山の某病院の助手に雇われ、此頃再び帰郷して愈よ開業の準備に取懸っている中に、飛騨の山里は早くも冬を催して、霜に悩める木葉は雨のように飛んだ。
十月の末ではあるが、朝の霜は白い。其の白きを履んで散歩する市郎の許へ、彼の七兵衛老爺が駈けて来て、大きな眼と口とを頻に働かせながら、山の一件を注進したのである。
対手が余り熱心であるので、市郎も無下に跳ね付ける訳にも行かぬ。
「然うかねえ。」と、軽く笑って、「僕等も小児の時には其んな話を聞いたことがあるが、真実に※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)が出るのか。」
「確に出ますよ。幾らも見た者があるんだから争われねえ。」
「そこで、昨夜も彌作の許で鶏を盗られたんだね。」
「何でも夜半のことだと聞きましたが、裏の鶏舎で羽搏の音が烈しく聞えたので、彌作が窃と出て見ると、暗い中に例の※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)が立っている。彌作も魂消て息を殺していると、※(「けものへん+操のつくり」