Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちくしょうだに

ちくしょう谷

山本 周五郎

Lisez ちくしょう谷 (ちくしょうだに) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 788 caractères · 138 écrans

Aozora Bunko

というような眼くばせをした。

「猟に使う矢ですね」老人は矢をしらべてみながら云った、「この村で作ったものです、それは慥かですが、権八がやったとは、ちょっと考えられませんな」

あれから二十余日も経っているし、この村へ戻ったようすはない。もし戻ったとすれば、少なくとも自分にだけはわかる筈である。また戻って来ないとすれば、この山の中で二十日以上も飢えずにいられるとは思えない、と老人は云った。

「それじゃあ」と娘が云った、「あのげんまだろうか」

老人はゆっくり首を振った、「げんまも頭六も乱暴者だが、御番頭を射殺するほど頓狂でもないし、そうする仔細もないだろう」

「いや、もういい」隼人は岡村がなにか云いかけるのを遮った、「この話はよそう、そしてこれは四人だけのことにして、ほかの者にはもらさないように頼む」

彼はそれを、あやには特に念を押し、老人と話すことがあるからと云って、彼女を家まで送るようにと岡村に命じた。もちろん座を外せという意味である。あやは辞退したが、七郎兵衛は渋い顔をして立ちあがった。――二人が去ったあと、隼人の話を聞いた正内老人は、弱よわしい太息をついたまま、ながいこと黙っていた。