Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちくしょうだに

ちくしょう谷

山本 周五郎

Lisez ちくしょう谷 (ちくしょうだに) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 788 caractères · 138 écrans

Aozora Bunko

「私は太鼓も叩けます」と乾が答えた。

みんなが笑った。

「足軽の中に笛の上手な男がいます」と岡村七郎兵衛が云った、「磯部庄左衛門といって、これは本式らしいですよ」

「では組頭に話しておこう」隼人は頷いて云った、「詳しいことは村の者と相談のうえできめるが、たぶん御用林の仕事が済んでからになると思う」

そのときは頼むと隼人は云った。

翌日、隼人は村へゆき、正内老人と会って話した。御用林の仕事に出る人数をきめ、それから取寄せた楽器のことを相談すると、老人は頷きながら、ここでもまた「いそがないほうがよい」と注意した。老人もずっと以前にためしたことがある、大須才之助という番頭のときで、琴と一節切を使った。一節切は老人がやり、琴は番頭が城下から盲芸人を呼んでくれた。けれども村の者は暫く聞くと飽きてしまい、習おうという者もなかったし、三十日も経つと聞きに来る者さえなく、ついに失敗に終った、ということであった。

「音曲は人の品性を高め、また心をやわらげ、たのしませる徳があります」と老人は続けて云った、「しかしそれも、環境や生活に或る程度のゆとりがあってのことで、この村のように特殊な悪条件の中では、こちらによほどの忍耐と、年月をかける気組みがなければ、うまくゆくまいと思います」