Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふざけたどくしょ
ふざけた読書
豊島 与志雄
Lisez ふざけた読書 (ふざけたどくしょ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 814 caractères · 4 écrans
某氏ある時、年賀状の返信を書いていた。固より、こちらから先に賀状を出すような人ではない。受取ったものに一つずつ返信を書いてゆくのである。然るに賀状の中には、往々、姓名だけで住所のついていないのがある。某氏は遂に筆を投じて、歎息して云う。「住所を書きこむくらいの配慮はしておいて貰いたいものだ。人に返信を書かせるばかりか、名簿をくって住所を探し出すの労をもとらせる。こんなのは却て礼を失するものだ。」
そういう気分の時には、賀状を書くべからずである。
某氏ある時、数冊の寄贈書の中から一冊を選び、炬燵かなにかにあたりながら、その書物を覗こうとすると、折り畳みのまま裁断してないものだった。彼はその紙をぱらぱらとめくって、歎息して云う。「書物の縁を裁つくらいの配慮はしておいて貰いたいものだ。人にわざわざ読ませるばかりか、頁を切るの労をも取らせる。こんなのは読者に親切な所以ではない。」
そういう気分の時には、書物を読むべからずである。
縁を裁たないもの、フランス式の仮綴の書物は、昔は甚だ少なかった。現在では非常に多くなった。高価な贅沢なものには殊にそれが多い。