Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みなかみきこう
みなかみ紀行
若山 牧水
Lisez みなかみ紀行 (みなかみきこう) de 若山 牧水 (わかやまぼくすい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 102 087 caractères · 203 écrans
それは九月の中頃から十月の初旬までで、それがすぎて稲の刈り入れとなると、めっきり彼等の数は減ってしまう。
私の其処に行っていたのは昨年の九月二十日から十月十五日までであった。矢張り年来の胃腸の痛みを除くために、その国の友人から勧められ遥々と信州入りをして登って行ったのであった。松本まで行って、其処でたたみ一畳ひと一人の話を聞くと、折柄季節にも当っていたので、とてももう登る元気は無くなったのであったが、不思議にまた蕎麦の花ざかりのその季節の湯がよく利くのだと種々説き勧められて、半ば泣く泣く登って行ったのであった。前に云った稲※からの道で馬の事を訊ねたほど、その頃私の身体は弱っていた。
が、行ってみると案外であった。その年は丁度欧洲戦のあとの経済界がひどく萎縮していた時だとかで、繭や生糸の値ががた落ちになっていたため、それらで一年中の金をとるお百姓たちのひどく弱っている場合であったのだそうだ。白骨の湯に行けば繭の相場が解ると云われているほど、その影響は早速その山の上の湯にひびいて、私の行った時は例年の三分の一もそれらの浴客が来ていなかった。一番多かった十月初旬の頃で四五百人どまりであった。