Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ゆうれいかしや

ゆうれい貸屋

山本 周五郎

Lisez ゆうれい貸屋 (ゆうれいかしや) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 320 caractères · 42 écrans

Aozora Bunko

「あらいやだ、よして頂戴よ、そんな」

「なにそうでねえ、おれも辰巳じゃあ五六遍遊んだことがあるが、おめえみてえな粋な姐さんにゃおめにかかったことがねえ、ゆうれえでなけれあ、唯はおかねえところだ」

「あらあんた、うまいこと云うわねえ」

染次姐さんの幽霊は上半身をくねらせ、こっちを斜交いに睨み、そうしてなまめかしく袂で打つまねをした。

「おらあ世辞を云うなあ、嫌いだよ」

「そんならあたしを、おかみさんにしてくれるウ」

「ゆうれえでなけれあな」

「いいじゃないのゆうれいだって、昼間はだめだけれど、夜だけなら煮炊きだって洗濯だって出来るし、そのほかにも世間のおかみさんのすることなら、たいていなことはしてあげるわよ」

「うめえような話だが、まさかね」

「疑うんなら、今夜ためしてみたらいいじゃないの、お酒の支度もしてあげるし、お肴も作ってあげるわ」

弥六は頭を掻いた。姐さんを見て、また頭を掻いて、ものはためしか、などと呟いたが、そこで急にがっかりして首を振って、

「そいつあいい、が、あいにく米も味噌もきらしてるし、酒もねえし、なにしろ先立つ物がすっからかんときてるんでな」

「しけてるのねえ、あんた」