Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

パノラマとうきだん

パノラマ島綺譚

江戸川 乱歩

Lisez パノラマ島綺譚 (パノラマとうきだん) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 78 920 caractères · 153 écrans

Aozora Bunko

もう十一時近くになっていました。彼の計画に取っては丁度頃合いの時間なのです。

さて彼は、物凄い闇の墓場に、鍬をふるって、世にも恐るべき墓掘りの仕事を始めるのでありました。新墓のこととて、掘り返すのに造作はありませんが、その下に隠れているものを想像すると、数日来多少場数を踏み、貪慾に気の狂った彼とても、云い難き恐れの為に、戦慄を感じないではいられませんでした。が、何を思う暇もないのでした。十回も鍬を下したかと思うと、もう棺の蓋が現れて了ったのです。

今更ら躊躇している場合ではありません。彼は満身の勇を振って、その、闇にもほの白く見えている白木の板の上の、土を取りのけ、板と板との間に鍬の先をかって、一つうんと力を入れると、ギギ……と骨の髄に響く様な音を立てて、併し難なく蓋は開きました。その拍子に、まわりの土が崩れて、サラサラと棺の底へ落ちるのさえ、何か生あるものの仕業の様に感じられ、彼は命も縮む思いをしたことです。蓋を開くと同時に、名状し難き異臭が彼の鼻をつきました。死んでから七八日もたっているのですから、源三郎の死体は、もう腐り始めたのに相違ありません。