Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶろうじい

三郎爺

宮本 百合子

Lisez 三郎爺 (さぶろうじい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 866 caractères · 50 écrans

Aozora Bunko

内心、ますます得意になりながら「山沢家の大久保彦左」の自信を強めるに過ぎなかったのである。

泥まみれの「大久保彦左」は、家の出来て来るのが楽しみなのはもちろんであるが、足りなくなった材木を巧くやりくったり、わずかの職人を上手に動かしたりして、山沢さんに、よくしてくれたなと云われるのが、何より嬉しかった。

仕事の方は、彼奴に聞けと云われると、彼はほくほくせずにはいられない。

来合わせた客の前などで、これがよくしてくれるからというようなことを一言云われると、彼は大きな眼を細くし、頸をすくめながら、溶けそうに、ニコニコしたりしたのである。

十

晩飯を済ませて、わずか一二時間、山沢さんのところへ行って賞められるのを楽しみに、金鎚と指金(さしがね)を握った彼は、仕事場中を見まわりながら、裏板の張り方でもぞんざいなことは許さない。

ちょっとでも手を抜きそうにしようものなら、破(わ)れ鐘のような声で、恐縮させる。大工の嘆(こぼ)すのも無理がないと思われるほど、彼の監督は厳しかった。

それで、きっと、大工共が内々諜(しめ)し合わせでもしたのだろう。