Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かずえはいそがしい

主計は忙しい

山本 周五郎

Lisez 主計は忙しい (かずえはいそがしい) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 315 caractères · 37 écrans

Aozora Bunko

そこまで云いかけた主計は、とつぜん飛鳥のように立って後ろの襖を明けた。それまで立聞きをしていたのだろう、弥一郎があっと云って逃げようとする、

「待て、弥一郎」

主計はとびかかって、少年の肩を掴み、そこへひき据えた。弥一郎は唇を白くし、がたがたと震えていた。――襖の向うで二人の対話を聞くうち、すっかり動顛し怯えたものらしい、ひき据えられるとすぐに、そこへ手をついて震えながら告白を始めた。

「おゆるし下さい、私はなにも知らないのです、なにも知らずにあんなことをしたのです、いやだったんですけど、怒られるのが怖かったもんですから、それに、――牧野さんが堕落するのを直すためだからと云われて」

「誰だ、そうしろと云ったのは誰だ」

「武田さんです」

主計の顔にさっとなにかがはしった、水面を一陣の風がはしるように、――彼はいま思いだす、平之助の絶望的な状態を、法外れの奇手をあみだす苦しまぎれのもがきを、こんな下手くそな中傷の仕方を、……そしていま当人が折江に付いて旅に出たことを。

「先生、――今日の稽古を休ませて頂いてよろしゅうございましょうか、実は申しわけのないことですがお嬢さまに付けて武田を」