Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lisez 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 113 429 caractères · 227 écrans
苦労の多い時代に、これは別格である。風の強い冬の日に、ひとり日光室で日向ぼっこをしているような存在である。
そこへゆくと歌のすきなマスノは、きりきり舞いをするような苦労をした。ただ歌いたいために有頂天になり、親にそむいて幾度か家出をした。無断で応じた地方新聞のコンクールに一等入選し、それが新聞に出たときが家出のはじめだった。そのたびにさがしだされ、連れもどされては、また出る。いつも歌がもとだった。歌をうたいたい歌のじょうずな娘が、なぜ歌をうたってはいけないのだろう。三度目の家出のとき、彼女は芸者になって出ようとしていたという。つれにいった母親に彼女は泣いてしがみつき、
「三味線なら、きこえるというたじゃないかあ」
彼女の音楽へのはけ口はいつのまにか三味線のほうへ流れていっていたのだ。しかし、彼女の親たちは、そのよしあしはともかくとして、わが身は料理屋で芸者と近づきながら、娘を芸者にするわけにはゆかなかった。マスノは今、その家出中に知りあった年とった男と結婚し、ようやく落ちつきをみせていた。今ではもう、年とった母にかわって、料理屋をきりもりしているという。