Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

Lisez 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 113 429 caractères · 227 écrans

Aozora Bunko

床屋のない村では学校のバリカンがひどく役に立ち、それは男先生のうけもちだった。髪の毛をだんごにしている女の子のほうは、女先生が気をくばって、水銀軟膏をぬりこんでやらねばならない。さっそく、明日はそれをやろうと思いながら先生は立ちあがり、

「さ、今日はこれでおしまい。帰りましょう」

はたはたとスカートの膝をはらい、一足うしろにさがったとたん、きゃあっと悲鳴をあげてたおれた。落とし穴に落ちこんだのだ。いっしょに悲鳴をあげたもの、げらげら笑いながら近よってくるもの、手をたたいてよろこぶもの、おどろいて声をのんでいるもの、そのさわぎのなかから、先生はなかなか立ちあがろうとしなかった。横なりに、くの字にねたまま、砂の上に髪の毛をじかにくっつけている。笑ったものも、手をたたいたものも、だまりこんでしまった。異様なものを感じたのだ。つぶった両の目から涙が流れているのを見ると、山石早苗が急に泣きだした。その泣き声にはげまされでもしたように「だいじょうぶ」といいながらやっと半身をおこした先生は、そうっと穴の中の足を動かし、こわいものにさわるようなようすで、靴のボタンをはずし右の足くびにふれたと思うと、そのまままた横になってしまった。