Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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おうべいかっこく せいきょうにっき

井上円了・世界旅行記

井上 円了

Lisez 井上円了・世界旅行記 (おうべいかっこく せいきょうにっき) de 井上 円了 (いのうええんりょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 260 015 caractères · 519 écrans

Aozora Bunko

三九、夜半の太陽

、第3水準1-91-44)レ波一道紅。

(雲の切れる天の果ては一望するもみきわめることはできず、北洋の風景を船のれんじ窓を通してみる。水鳥の影もみえず夜もなかばに達しようとして、夕日は波にまといついて一すじの紅がただよう。)

今夕、長鯨の潮を吹きて走るを見ること一回、小汽船に会すること二回なり。所々に灯台あるも、一つも点火せず。当夜一時十五分ごろより、日輪の上端の地平線上に放光するを見る。これより遅々として昇るに、その全面の海上に現出するまでに、およそ三、四十分間を要せり。ときに天涯遠く晴れて片雲なく、清朗の北天に旭日を懸け、その光気の海水に映射する光景は、言亡慮絶の妙趣を実現せり。終夜天明らかにして、一点の星光を認めざるは前夕のごとし。

三九、夜半の太陽

二十六日、快晴。朝来、連山の奇骨をあらわし、残雪を冠するもの、前後左右に並立するを見る。終日、風むなしく波滑らかにして、湖中にあるがごとし。午後四時、船トロムセー港に入る。四山雪なおうずたかきにもかかわらず、陸上は七十度以上の温度にして、夏服を要するほどなり。この市街は人口八千人ありて、海岸にそい、五、六町の間、商店軒を連ぬ。