Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひとでなしのこい
人でなしの恋
江戸川 乱歩
Lisez 人でなしの恋 (ひとでなしのこい) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 245 caractères · 33 écrans
一
一
門野、御存知でいらっしゃいましょう。十年以前になくなった先の夫なのでございます。こんなに月日がたちますと、門野と口に出していって見ましても、一向他人様の様で、あの出来事にしましても、何だかこう、夢ではなかったかしら、なんて思われるほどでございます。門野家へ私がお嫁入りをしましたのは、どうした御縁からでございましたかしら、申すまでもなく、お嫁入り前に、お互に好き合っていたなんて、そんなみだらなのではなく、仲人が母を説きつけて、母が又私に申し聞かせて、それを、おぼこ娘の私は、どう否やが申せましょう。おきまりでございますわ。畳にのの字を書きながら、ついうなずいてしまったのでございます。
でも、あの人が私の夫になる方かと思いますと、狭い町のことで、それに先方も相当の家柄なものですから、顔位は見知っていましたけれど、噂によれば、何となく気むずかしい方の様だがとか、あんな綺麗な方のことだから、ええ、御承知かも知れませんが、門野というのは、それはそれは、凄い様な美男子で、いいえ、おのろけではございません。美しいといいます中にも、病身なせいもあったのでございましょう、どこやら陰気で、青白く、透き通る様な、ですから、一層水際立った殿御ぶりだったのでございますが、それが、ただ美しい以上に、何かこう凄い感じを与えたのでござい