Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひとでなしのこい
人でなしの恋
江戸川 乱歩
Lisez 人でなしの恋 (ひとでなしのこい) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 245 caractères · 33 écrans
二
そんな風に思っても見るのでございました。
初めの間は、遠い先のことの様に、指折数えていた日取りが、夢の間に近づいて、近づくに従って、甘い空想がずっと現実的な恐れに代って、いざ当日、御婚礼の行列が門前に勢揃いをいたします。その行列が又、自慢に申すのではありませんが、十幾つりの私の町にしては飛切り立派なものでしたが、それの中にはさまって、車に乗る時の心持というものは、どなたも味わいなさることでしょうけれど、本当にもう、気が遠くなる様でございましたっけ、まるで屠所の羊でございますわね。精神的に恐しいばかりでなく、もう身内がずきずき痛む様な、それはもう、何と申してよろしいのやら。……
二
何がどうなったのですか、兎も角も夢中で御婚礼を済せて、一日二日は、夜さえ眠ったのやら眠らなかったのやら、舅姑がどの様な方なのか、召使達が幾人いるか、挨拶もし、挨拶されていながらも、まるで頭に残っていないという有様なのでございます。するともう、里帰り、夫と車を並べて、夫の後姿を眺めながら走っていても、それが夢なのか現なのか、……まあ、私はこんなことばかりおしゃべりしていまして、御免下さいまし、肝心の御話がどこかへ行ってしまいますわね。