Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
Lisez 人間豹 (にんげんひょう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 155 989 caractères · 311 écrans
第一、人間豹の噂などにビクビクしていたら、大切な土佐犬が運動不足で病気になってしまうじゃないか。それに、おれだってこの二、三日腹のぐあいがわるくってしようがない。今夜はなんといったって出掛けるんだ。というので、まるで銅像の西郷さんみたいな恰好で、太い手綱のような犬の紐を引っぱって、公園の広場へと踏み込んだのである。
「ホオ、驚いたね。やつら一人もきちゃあいねえ」
団十郎の銅像のあたりから、池の端まで歩いてみて、親方は感心したように呟いたものだ。
ふだんなれば、映画館がハネてしばらくすると、浅草界隈の犬持ちどもが、朱や紫の房のついた紐を、自慢そうに肩にかけ、獰猛な和洋さまざまの犬どもを引きつれて、運動にやってきているのだが、今夜は一匹の犬の影さえも見えぬ。
「いくじのねえ野郎どもじゃねえか。ノウ熊」
顔なじみの連中の姿が見えぬので、愛犬に話しかけでもするほかはなかった。熊と呼ばれた土佐犬は、いかにもその名にふさわしい恰幅である。
「だがこいつあ静かでいいや」
どうも少し静かすぎるのだ。映画街はと見れば、昼間の雑沓に引きかえて、まるでローマの廃墟みたいに死に絶えているし、飲食店や茶店なども、すっかり大戸を閉めて、空き家のように静まり返っている。