Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やつがたけのまじん

八ヶ嶽の魔神

国枝 史郎

Lisez 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 664 caractères · 323 écrans

Aozora Bunko

いずれも一斉にひざまずいた。そうして彼らは合掌した。

「ご来降! ご来降!」と同音に叫んだ。

「教主様のお出まし! 教主様のお出まし!」

異口同音にこう云った。

次第に音楽は高まって来た。それがだんだん近寄って来た。やがて戸口の外まで来た。

しずかにしずかに戸が開いた。

深紅の松明の火の光が、その戸口から射し込んだ。

つと二人の童子が現われ、続いて行列がはいって来た。童子が松明を捧げていた。光明が一杯部屋に充ちた。

教主は男女二人であった。いずれも若く美しかった。普通に美しいと云っただけでは、物足りないような美しさであった。女は年の頃十八、九であろうか、緋の袴を穿いていた。そうして上着は十二単衣であった。しかも胸には珠をかけ、手に檜扇を持っていた。

男の年頃は二十一、二で、どうやら女の兄らしかった。その面が似通っていた。胸には同じく珠をかけ、足には大口を穿いていた。だがその手に持っているものは、三諸山の神体であった。

一一

教主の後から老女が続き、そのまた後ろから幾人かの、美しい男女が続いた。

部屋の中は皎々と輝いた。今まで見えなかった様々の物が――壁画や聖像や龕や厨子が、松明の光で見渡された。