Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょや

初夜

山本 周五郎

Lisez 初夜 (しょや) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 384 caractères · 35 écrans

Aozora Bunko

――代二郎さんはなかなか眼が高いのね、気性がいいばかりでなく、あのひとはいまに縹緻もよくなりますよ。

久良馬は妹のことをいつも「栗」と呼んでいた。色が黒くてちんまりしていたからであろう、そのことを話すと茂登女は笑ったが、縹緻よしになるという主張は曲げなかった。

婚約ができてからすぐ、久良馬は彼を湯の山へ遊びに伴れだした。

――泊って来ますが御心配なく。

久良馬は代二郎の父にそう断わった。父の唯右衛門はまだ存命ちゅうで、「泊りがけ」という意味がわかったのだろう、ひどく渋い顔をしたが、いけないとは云わなかった。湯の山というのは城下から北へ二里ばかり、峠を一つ越した山峡の湯治場で妓楼もあるし「湯汲み」と称する女たちがいて、近国からも客の集まる繁昌な場所であった。

――脇屋のふっきれないのは女を知らないからだ、今日はおれが男にしてやるよ。

久良馬はそう云った。代二郎は「へえ」といった。

――自分の妹婿に売女を抱かせようというのか。

――妹婿になる人間だからさ。

こう云って久良馬はにやっとした。それから例の「売女を抱くことは、――」が始まったのである。代二郎は遊蕩しないことが美徳だと思ったことはない。