Classiques japonais avec furigana
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はつこい
初恋
矢崎 嵯峨の舎
Lisez 初恋 (はつこい) de 矢崎 嵯峨の舎 (やざきさがのや) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 226 caractères · 39 écrans
、賑やかになッて出かけた。
家敷の? 郭を出て城下の町を離れると、俗に千間土堤という堤へ出たが,この堤は夏刀根川の水が溢れ出る時、それをくい止めて万頃の田圃の防ぎとなり、幾千軒の農家の命と頼む堤であるから、随分大きなものである,堤の上ばかりでも広いところはその幅十間からある、上から下へ下りるには一町余も歩かねば平地にはならぬ、まア随分大きな堤だ。堤の両側は平一面の草原で、その草の青々とした間からすみれ、蒲公英、蓮華草などの花が春風にほらほら首をふッていると、それを面白がッてだか、蝶が翩々と飛んでいる。右手はただもウ田畑ばかり,こッちの方には小豆の葉の青い間から白い花が、ちらちら人を招いていると,あちらには麦畑の蒼海が風に波立ッているところで、鳴子を馬鹿にした群雀が案山子の周囲を飛び廻ッて、辛苦の粒々を掘っている,遠くには森がちらほら散ッて見えるが、その蔭から農家の屋根が静かに野良を眺めている,蛇のようなる畑中の小径、里人の往来、小車のつづくの、田草を採る村の娘、稗を蒔く男、釣をする老翁、犬を打つ童、左に流れる刀根川の水、前に聳える筑波山、北に盆石のごとく見える妙義山、隣に重なッて見える榛名、日光、これらはすべて画中の景色だ。