Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
室羅伐城の大長者の妻が姙んだ日、形貌非常に光彩あり、産んだ女児がなかなかの美人で、生まるる日室内明照日光のごとく、したがって嘉声城邑に遍かった。しかるところ相師あり、衆と同じく往き観て諸人に語る、この女後まさに五百男子と歓愛せんと、衆曰くかかる尤物は五百人に愛さるるも奇とするに足らずと、三七日経て長者大歓会を為し、彼女を妙光と名づけた。ようやく成長して容華雅麗に、庠序超備、伎楽管絃備わらざるなく、もとより富家故出来得るだけの綺羅を飾らせたから、鮮明遍照天女の来降せるごとく、いかな隠遁仙人離欲の輩も、これを見ればたちまち雲を踏み外す事受け合いなり、いかにいわんや無始時来煩悩を貯え来った年少丈夫、一瞥してすなわち迷惑せざらんと長口上で讃めて居るから、素覿無類の美女だったらしい。諸国の大王、太子、大臣等に婚を求めたが、相師の予言を慮り、彼ら一向承引せず、ただ彼女を門窓戸より窺う者のみ多くなり、何とも防ぎようがないので、長者早く娘を嫁せんとすれど求むる者なし。時に城中に一長者ありて、七度妻を娶りて皆死んだので、衆人綽号して殺婦と言った。海安寺の唄に「虫も殺さぬ