Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
と等しく、決して企ててする自殺でなくまた毒分が自身を害するでもないから、ただ自殺と見えるばかりだ。朝鮮にある沖縄人から前日報ぜられたは、以前ハブ蛇多き山を焼くとかように自身を咬んだまま死んだハブばかり間見当った由。仏が寺門屋下に鴿蛇猪を画いて貪瞋痴を表せよと教え(『根本説一切有部毘奈耶』三四)、その他蛇を瞋恚の標識とせる事多きは、右の擬自殺の体を見たるがその主なる一因だろう、古インド人も蛇自殺する事ありと信じたと見える。たとえば『弥沙塞五分律』に舎利弗風病に罹り呵梨勒果一を牀脚辺に著けたまま忘れ置いて出た。瞿伽離見付けて諸比丘に向い、世尊毎も舎利弗は欲少なく足るを知ると讃むるが我らの手に入らぬこの珍物を蓄うるは世尊の言と違うと言った。舎利弗聞いてその果を棄てた。諸比丘それは大徳病気の療治に蓄えたのだから棄つるなかれと言うと、舎利弗われこの少しの物を持ったばかりに梵行人をして我を怪しましめたは遺憾なり、捨てた物は復び取れぬと答えた。仏言わく、舎利弗は一度思い立ったら五分でも後へ退かぬ気質だ。過去世にもまたその通りだった。過去世一黒蛇あり、一犢子を螫した後穴に退いた。