Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
(二)虎の記載概略
の歌に「浅茅生の小野の篠原いかなれば、手飼の虎の伏所なる」、また『源氏物語』女三宮の条に見えたり、唐土の小説に虎を山猫という事、『西遊記』第十三回〈虎穴に陥って金星厄を解く〉といえる条に「〈伯欽道う風※(「口+何」、第4水準2-3-88)是個の山猫来れり云々、只見る一隻の班爛虎〉」とあり云々」、これも伯欽が勇を恃んで虎を山猫と蔑語したのだ。
(二)虎の記載概略
虎の記載を学術上七面倒に書くより『本草綱目』に引いた『格物論』(唐代の物という)を又引するが一番手軽うて解りやすい。いわく虎は山獣の君なり、状猫のごとくにて大きさ牛のごとく黄質黒章、鋸牙鉤爪鬚健にして尖り舌大きさ掌のごとく倒に刺を生ず、項短く鼻る、これまでは誠に文簡にして写生の妙を極め居る。さてそれから追々支那人流の法螺を吹き出していわく、夜視るに一目は光を放ち、一目は物を看る、声吼ゆる事雷のごとく風従って生じ百獣震え恐るとある。しかし全くの虚譚でもないらしく思わるるは予闇室に猫を閉じ籠めて毎度験すと、こちらの見ようと、またあちらの向きようで一目強く光を放ち、他の目はなきがごとく暗い事がしばしばあった。