Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
すなわちその謀を用いて三海皆臣属しければ王馬に乗りて遊び行く路上馬が足を折り挫いた。王たちまち智臣の教えを忘れその馬に向い、我三海を征服せるも北海のみいまだ降らず、それを従えたら汝に乗らぬはず、それに先だって足を挫くとは不心得の至りと言った。それが群臣の耳に入ったので、多年兵を動かして人臣辛苦息まざるにこの上北海を攻むるようではとても続かぬ故王を除くべしと同意し、瘧を病むに乗じ蒲団蒸にして弑した。かかる暴君一生に九億人殺した者も、かつて馬鳴菩薩の説法を聴いた縁に依って、大海中千頭の魚となり、不断首を截られるとまた首が生え須臾の間に頸が大海に満つその苦しみ言うべからず。しかるに椎の音聞える間は首斬れず苦痛少しく息むと告げたので、寺で木魚を打ち出したポコポコだそうな。誠に口は禍の本嗜んで見ても情なや、もの言わねば腹膨るるなど理窟を付けて喋りたきは四海同風と見えて、古ギリシアにもフリギア王ミダスの譚を伝えた。アポロ大神琴を弾じ羊神パンは笛を吹いてミにいずれが勝れると問うに羊神の笛勝れりと答えた。アポロ怒ってミの耳を驢の耳にし、ミこれを慚じて常に高帽で隠しその一僕のみ主人の髪を剪む折その驢耳なるを知った。