Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 251 906 caractères · 495 écrans
は肥満を減じ、ボニファス尊者は、痩せ男を肥えしむるなど、諸般の便利備わらぬはなし(サウゼイの『随得手録』三輯三六六頁。コラン・ド・プランシーの『遺宝霊像評彙』各条)。されば事業うまく行かぬ人を、どの尊者に頼んでよいか知らぬ人と呼ぶに及んだ。
就中、豕の守尊者はエンデリウス尊者でドイツのエンデル町にその堂あり。スコットランド王の子で宮中の栄華に飽き大陸に渡って僧寮を主ったという。中世僧侶欧州に充満し怠惰して大食ばかりしたから僧ほど肥えたちゅう諺あり。豕も遊佚大食する故豕ほど肥えたという。それから何となく僧を豕の棒組と見做すに及んだ。前条に長々と伝記を述べたアントニウス尊者は諸畜を司り別して豕の守護尊たり。フラーいわく、この尊者は豕同然に土に穴掘って住み根を掘って食うからだろうと。グベルナチスは北欧のトール神は婚姻を司り豕を使物とし、この尊者また婚姻を護れば豕を愛すとされたものかと説いた。アンリ・エチアンヌは、この尊者出家前農を務め豕を飼い、死後無数の愚僧その余慶で飽食放逸したという意味らしき古詩、アントニウス世にありては豕を飼い、身死しては僧を飼う、斉しくこれ肥えて馬鹿で麁悪な物と詠んだのを引いた。