Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 251 906 caractères · 495 écrans
象馬車乗の喧しさに心いよいよ乱れて修行を得ず。地体城中の人民この大仙もし一度でも地を歩まば我ら近く寄りてその足を礼すべきに、毎度飛び来り飛び去るのみで志を遂げぬと嘆ちいた。それを知りいた仙人一計を案じ、王女を頼み、城中にあまねく告げしめたは、今日に限り大仙王宮より歩み去れば礼拝随意と、聞いて人民大悦し、街路を浄め、幡を懸け、香を焼き、花を飾って歓迎する。その間を鹿爪らしく歩んで城から遠からぬ林中に入り、神足を修せんとしたが、鳥が鳴き騒いで仙人修行し得ず。すなわち林樹を捨て河辺に到り、その本法を以て神足を修せんとするに水中魚鼈廻転の声が耳に障る。因って山に上り惟うらく、我今善法を退失せるは皆衆生に由る。この返報に世間あらゆる地行、飛行、水性の衆生を一切害し尽すべき動物に生まれ変らんと。この悪誓願を発して死んだところ、従前善法浄行の報いで非想非々想天に生まれ、八万劫の長い間、寂静園中に閑静を楽しんだが、業報尽き已ってこの地の答波樹林に還り、著翅狸身と作って身広五十由旬、両翅各広さ五十由旬、その身量百五十由旬あり、この大身を以て空行水陸衆生を殺し、免るるを得る者なく、のち死して阿毘地獄に生まれたということじゃ。