Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

じゅうはちじょうおつ

十八条乙

山本 周五郎

Lisez 十八条乙 (じゅうはちじょうおつ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 127 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

という理由で、大目付から封のまま返されてしまった。このあいだに年があけて享保二十一年となり、四月には年号を「元文」と改元された。

庄兵衛は伊原に宛てて、もういちど手紙を書き、こんどはあやに持たせてやった。もちろん妻の外出は禁に触れることだが、いまでは監視もゆるんでいるし、庄兵衛には法を守るような気持はなくなっていた。

「実際にあったことを詳しく話せ」と彼は妻に云った、「手紙にも書いたが、文字では実際の気持はとうてい伝えられない、おまえの口からじかに云うんだ、あしかけ九年にも及ぼうとする、このみじめな罪人の生活、その中で母に死なれたことも、なにもかも残らず話して聞かせるんだ、遠慮することはないんだぞ、いいか」

あやは眼を伏せたまま頷いた。

さすがに世間を憚って、日が昏れてのちあやをでかけさせた。加助を供に、提灯もつけずにいったあやは、一刻ばかりして帰って来たが、そのようすを見て、結果のよくなかったことが明らかに推察された。

「伊原は会わなかったのか」

「おめにかかりました」あやは眼をあげて良人を見、その眼を伏せながら答えた、「――手紙は見なくともわかっているし、決して忘れているわけでもない、けれども動かしがたい御家法があるので、いますぐにはどうすることもできない、もう暫く辛抱してくれるようにと、仰しゃっておいででした