Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans
月丸は、野獣の心以外の、総てを忘れてしまっていた。そして、庄吉を睨みつけながら、左手を、深雪の胸へかけた。指先が、乳房へ当った。深雪は、その指先から、全身を赤くすると共に
(自分も、姉のように、手込めに、逢って――)
と、感じた。それは、微かに、指先が、触れるか、触れぬか、であったが、深雪は、小太郎に対して、顔が合せられぬように、恥辱を感じた。そして、全力的に身悶えして、右手が、自由になった、と感じた時、庄吉の、飛びかかって来る顔を、ちらっと、眼の隅に、感じた。そして、それと同時に、その眼の前に突き出ている柄頭へ、月丸の手のかかってくるのを見た。
(庄吉は斬られる)
深雪は、そう感じて、右手を延した――月丸が
「懲りぬかっ」
と、大喝して、抜討ちにと、柄頭へ手をかけた、その手へ、その延した右手が、必死にからみついた。月丸は、庄吉の、棄身な、突撃を、身体ぐるみで、躱けると共に、深雪の妨げに、激怒した。
「邪魔立をっ」
と、低く叫んで、右手で、深雪の手を柄から放させようと、注意を右手に集めた時、深雪は――足で蹴り、左手を動かし、全身を悶えさせた。
「野郎っ」
庄吉は、逆上してしまっていた。