Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans

Aozora Bunko

この間も船は帆駛って行った。名残の夕筒も次第にさめ、海は漸次暗くなった。帆にぶつかる風の音も、夜に入るにしたがって、次第にその音を高めて来た。

敵が討ちとうござります

と、甚内は顔を上げた。

「お武家様」といった声には、強い決心がこもっていた。「よく教えてくださいました。厚くお礼を申します。いえもう兄はおっしゃる通り、殺されたに相違ございますまい。可哀そうな兄でございます。死んでも死に切れはしますまい。また私と致しましても、諦めることは出来ません。その侍とお北とを、地を掘っても探し出し、殺してやりとうございます。ハイ、敵が討ちたいので。……そこでお尋ね致しますが、そいつら二人は今もなお、追分にいるのでございましょうか?」

「いや」と侍は気の毒そうに、「甚三を殺したその晩に、二人ながら立ち退いた」

「それはそうでございましょうな。人を一人殺したからには、その土地にはおられますまい。じゃそいつらは行方不明で?」

「さよう、行方は不明だな」

「それは残念でございますなあ」見る見る甚内は打ち悄れた。

しかし侍は元気付けるように、「恐らくは江戸にいようと思う」